釣った魚の締め方・血抜き・持ち帰り方

釣った魚のおいしさは、釣り場での扱い方で大きく変わります。締める・血を抜く・よく冷やすの3つをしておけば、スーパーの魚とは比べものにならない味になります。
釣ったらすぐ締める
魚は暴れるほど身が傷み、生臭くなります。釣り上げたらできるだけ早く締めて、血を抜くのがおいしく食べるための第一歩です。
- 1
小さな魚は氷締め
アジ・サバ・イワシ・キス・ハゼなど20cm前後までの魚は、海水と氷を入れたクーラーボックス(潮氷)にそのまま入れます。急に冷やすことで、暴れずに締まります。
- 2
大きな魚は脳締め
30cmを超える魚は、目の少し上(斜め後ろ)にフィッシュピックやナイフの先を刺して脳を突きます。魚が一瞬ふるえて動かなくなれば締まっています。
- 3
血抜きをする
エラぶたを開けて、エラの付け根の膜をナイフで切ります。尾の付け根にも切れ目を入れると血が抜けやすくなります。頭を下にして海水を入れたバケツに5〜10分つけておくと、心臓の動きで血が抜けます。
- 4
神経締め(中・上級者向け)
尾の付け根を切って背骨の上の神経の穴にワイヤーを通すと、死後の身の硬直が遅れて鮮度が長持ちします。専用のワイヤーが釣具店で売られています。
冷やして持ち帰る
- クーラーボックスには氷と海水を入れた「潮氷」を作ると、魚全体がむらなく早く冷えます。真水の氷水に長くつけると、身が水っぽくなることがあります。
- 冷えたら魚をビニール袋に入れて、氷に直接当てないようにすると、身焼け(冷えすぎによる変色)を防げます。
- 夏場は特に傷みやすい季節です。氷は多めに持っていき、クーラーボックスは日陰に置きましょう。
- サバ・カツオ・シイラ・マグロなどは、常温に置くとヒスタミンが増えて食中毒の原因になります(加熱しても減りません)。釣ったらすぐ冷やしてください。
家に帰ったら
- 1
ウロコを取る
尾から頭に向かってウロコ取りや包丁の背でこそげます。シンクにビニール袋を広げて中で作業すると、ウロコが飛び散りません。
- 2
頭と内臓を取る
胸ビレの後ろから包丁を入れて頭を落とし、腹を切り開いて内臓をかき出します。内臓は傷むのが早く、アニサキスが身に移ることもあるので、できるだけ早く取ります。
- 3
血合いを洗う
背骨に沿った膜に包丁で切れ目を入れ、黒い血のかたまり(血合い)を歯ブラシなどで洗い流します。
- 4
水気を拭く
キッチンペーパーで腹の中まで水気をしっかり拭きます。ここから先は身を水で洗わないのが、臭みを出さないコツです。
保存する
- 冷蔵:下処理した魚をキッチンペーパーで包み、さらにラップで包んで冷蔵庫(できればチルド室)へ。白身魚は1〜2日寝かせると旨みが増します。ペーパーは毎日取り替えます。
- 冷凍:切り身にして水気を拭き、1切れずつラップで空気を抜くように包んで、冷凍用の袋に入れます。2〜3週間を目安に食べきりましょう。
- 解凍は冷蔵庫でゆっくり行うと、ドリップ(水分)が出にくくなります。
食中毒・寄生虫・毒に注意
- アニサキス:サバ・アジ・イワシ・カツオ・サケ・イカなどの内臓や身にいる寄生虫です。食べると激しい腹痛を起こします。内臓は早く取り、生で食べるときは身をよく見て取り除いてください。酢・塩・しょうゆ・わさびでは死にません。-20℃で24時間以上の冷凍か、70℃以上(60℃なら1分)の加熱で死にます。
- 川・湖・池の魚:顎口虫(がっこうちゅう)などの寄生虫がいることがあります(ライギョ・ナマズ・フナ・コイ・ブラックバス・ヤマメなど)。刺身や洗いにせず、中までしっかり加熱してください。
- シガテラ毒:南の海の大型のハタ・フエダイ・イシガキダイ・ヒラマサなどで食中毒の報告があります。加熱しても毒は消えません。中毒の例がある魚は食べないのが確実な対策です。
- フグ:毒は加熱しても消えません。自分でさばかず、フグ処理の資格を持つ人(船宿・専門店)に任せてください。
- 毒のあるトゲ:オニオコゼ・オニカサゴ・アイゴ・ゴンズイ・ハオコゼなどはヒレのトゲに毒があり、死んだ後も刺されると強く痛みます。調理の前にハサミでトゲを切り落としましょう。
- ウナギ・アナゴ:血液に毒があるので生では食べません。さばくとき、血が目や傷口に入らないように注意してください(加熱すれば毒はなくなります)。
寄生虫・自然毒の内容は、厚生労働省・食品安全委員会・東京都などの公表資料をもとにまとめています。体調に異変を感じたら、すぐに医療機関を受診してください。
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